動物愛護団体にいた保護犬がトライアルを経て、家族になったときの話
その子って元保護犬なんだっけ?
こんにちは、むったん(@6ttaan)です。
最近私の周りでは「犬飼いたいな」「猫を迎え入れたいな」という声をチラホラ聞きます。
動物を飼い始めるにはペットショップで購入するか、動物保護団体から譲渡か…などなど様々な方法があると思います。
今回は動物愛護団体から譲渡をしていただいた時のお話、トライアルをする上で必要だったもの、うちの可愛い犬自慢をします☺️
周りに動物保護団体から譲渡していただいた話をすると「手続きとか面倒(or大変)だったでしょ?」と言われます。
いえいえ、全然面倒じゃないです。
むしろ心強かったりします!
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新しい家族がきたよ
2020年8月9日に新たな家族が増えました!
名前はトイです。
名前の由来は、保護主さんがドイツ語の幸運や成功を祈るおまじない「Toi toi toi」から付けたそうです。
素敵な想いが込められているので、我が家に来ても名前はトイのままです。
Mix(雑種)、オスの中型犬です。
真っ黒な(お尻は少し白毛)短毛の子です。
トイの略歴
生後2〜3ヶ月のときに元飼い主からネグレクト(無視をする、飼育放棄すること)を受けていました。
2017年に保護主さんが上記の状況を見つけ、保護しました。
しかしネグレクトを受けていたことから人間不信になり、常に人から逃げようとする傾向があります。
動物愛護団体・CAPINに登録するもビビりな子だったため、保護主さんの家で過ごしていました。
その後、譲渡会等にも参加し里親を探すも、人間不信のため大変だった話はCAPINの担当さんからうかがっています。
私たちがトライアルをするまでの3年間、一度もトライアルもされず、里親募集情報ページの下の方に埋もれていきました…
動物保護団体からの譲渡
むったん家で動物を飼える環境になった2020年5月。
先輩から「うちもここから猫を迎えたんだよ」とCAPIN等々を紹介していただきました。
先輩の家の猫、最初の3日くらいは全然近寄ってこなかったとの事ですが…私が初めてお家訪問した際には、いっぱい体触らせてくれるし、脚で寝てくれるし、「どぅるどぅる」鳴くすごく可愛い猫ちゃんでした🐱(ゴロゴロじゃなくて、どぅるどぅる 笑)
そんな話をしながら旦那さんとどの子にしようか、と意見のすり合わせを行いました。
本当は仔犬から一緒に過ごしたいという願望はありました。
しかし実際問題、旦那さんは日中は家におらず、当時の私は勤めていた会社でリモートワークが始まったけどいつまで続くか分からない状態でした。
なので成犬を選ぼう、と。
里親募集情報を最初から最後まで見ていき…
途中、凛々しい顔をした黒い子がいました。
この子気になるな…となり、CAPINのフォームから問い合わせをしました。
気になる子を探す
私はサイト上から気になる子を探して、フォームから問い合わせをしましたが…現地に行って直接会って触れ合ってトライアルを考える、という方法もあります。
実際会ってみないと写真やテキストの情報だけでは感じ取れない事もあります。
なるべく直接会うことをオススメしますが、コロナ禍で団体が里親募集を中止していることもあります。
まずは気になる子がいる動物愛護団体に連絡してみてください。
団体からの連絡
フォームから連絡して1週間、CAPINの譲渡担当さんから電話連絡をいただきました。
「超ビビリな子ですが、どうやって慣れさせていこうと考えていますか?
家の中で粗相するかもしれませんし、体壊して病院通いになるかもしれません。
簡単に旅行へ行けなくなります。
それでも本当に家族に迎え入れる覚悟はありますか?」
なかなかの脅しだな…って感じた担当さんとの初めての電話でした。
でもこれは絶対無いとは言い切れないことなんです。
命を預かる、家族に迎えるって本当にそれぐらいの覚悟が必要です。
ペットと言ってもモノではありません、生き物です。命があります。
電話で覚悟を聞かれた時は「実際に会ってみて、一緒に生活してみないと分からないので…」と曖昧に答えてしまいましたが、それでもトイに会わせてくれた担当さん、保護主さんには感謝しかありません。
お見合いに行く
日程を決め、トイとお見合いをするために現地に行きました。
担当さんと保護主さんからざっくりこんな子です、と紹介をしてもらった後に「では一度散歩してみましょうか」とリードを預かり、施設周りを一周しました。
…超ビビリなめてました。
実家で中型犬と大型犬を飼っていた経験がありますが、2匹と比較できないくらい引きが強かったです。
「やばい!腕もがれる!」ってレベルでした。
3年間一緒にいた保護主さんいないし、後ろから知らない人がついてくるしで恐怖でテンパっていました。
この子とこれから生活できるかな…と不安になりました。
でも怖いなりにも手のにおいをかいだりして、少しは興味を持ってもらえた事を実感して少しだけ希望は見えました。
お見合いする子を指定していった場合でも、基本的に施設にいる他の子も見せてもらって検討できるようですが…
トイの場合は
- 3年以上団体に登録されている状況で初のトライアルチャンス
- 保護主さんの家では外飼いだったから、室内飼いの訓練をしたい
とのことで、「まずはトイくんをトライアルするか否か考えてもらってもいいですか?」とトイ推しでした(笑)
旦那さんと熟慮した末、翌日「トイくんをトライアルさせてください」とお願いをして、1ヶ月後トライアル生活が始まりました。
トライアルをする
ペットショップではトライアルができたり、できなかったりですが…動物保護団体から譲渡の場合は、大抵トライアルがあります。
トライアル、簡単に言ってしまえば「飼育お試し期間」ですが、この期間に自分の家で一緒に生活できるか、問題が生じないか見極めるための期間です。
期間は団体によってそれぞれですが、トイの場合は
- 1週間目で飼えそうか否か判断する
- 1ヶ月後譲渡するか否か判断する
という感じでした。
なにせビビリのレベルが逸脱していたので、担当さんも不安だったんだと思います。
そしてトライアル開始と共に担当さんへの報告、連絡を欠かさず行わなくてはいけません。
動物愛護団体からの譲渡でみなさんが「面倒臭そう」「大変そう」と口を揃えていうのがこれだと思います。
でも私は逆にありがたかったです。
なぜなら毎日自分では対処できない、困った事がいっぱい起こったから。
- ご飯好きと聞いていたのに、全く食べない
- 散歩好きと聞いていたのに、ケージから出てこない
- 暑いのに、水を飲まない
この状況を犬を飼った事がない人、人間不信の犬を飼った事がない人…対処できますか?
私はこんな経験無かったので、日々の連絡をしつつ、その都度担当さんに「助けてください😭」と相談し、1つずつ解決していきました。
ちなみに連絡ツールは、LINEでした。
お忙しいのにHELP LINEを送ればすぐに返信をくれて、担当さんには感謝しかありません。
連絡頻度は団体やその子によって異なりますが、トイの場合は
- トライアル2週間目までは毎日
- それ以降は3日に1回程度
- 譲渡後3ヶ月までは1ヶ月に1回程度
- 譲渡後1年以内に亡くなったら
- 逸走したら
という感じでした。
でも担当さんも人間だから…最近忙しすぎて既読スルー状態なんです(笑)
「まぁ、既読ついてるし…問題があったら連絡くれるでしょ」くらいのスタンスで、たまにトイの画像を送っています。
トライアルに必要な物
CAPINの場合は、必要なほとんどの物をお借りする事ができました。
さらに保護主さんからも必要であろう布やら餌入れ、水入れなどを準備してくださったおかげで、トライアル時は特に準備するものはありませんでした。(トイ愛されてるな〜)
念のため、粗相されたら嫌なところへの消臭防水マット、逸走防止のために玄関前に設置するゲート(人間の赤ちゃん用にも使われるもの)は準備しました。
音の鳴るおもちゃやボールはビビるので、今でも使用されずクローゼットに眠っています。
どんな物が必要になってくるか、団体ごとに異なってきますが、こんな物があるといいかなってものをざっくり書き出します。
- 餌用皿、水用皿
- ケージ(室内用)
- クレート(外出用、いざ病院等連れて行くのにあった方が良い)
- 首輪
- お散歩紐
- ハーネス(散歩中、首輪が抜けちゃう可能性がある子は首輪とハーネスのダブルリードがオススメ)
- ケージ、クレート、お気に入りの場所に敷く用の敷物(大判タオル、毛布等でも代用可)
- おもちゃ(その子の好きなものに合わせて)
- おやつ(ちゅーるはみんな大好き)
- ごはん(その子が好きな物を団体さんへリサーチ)
- ブラシ
- 消臭防水シート(粗相の心配がある子、家内で絶対にされたくない所がある場合)
- ゲート(あると心強い)
結構ある…。
敷物に関しては季節に合わせてモコモコしてたり、サラッとしてたり…な物を選んであげると愛用してくれる、かもしれません。
トイはカサカサ鳴るビニール製の物以外だったらなんでも使ってくれます。
それこそ毛だらけになるレベルで←
日常生活に慣れていってもらう
さてトライアルにきた子が人馴れしていて、状況把握ができたり、その場に慣れるのが上手い子に関しては、あまり心配はないです。
トイのような、超超超ビビリで、飼い主にしか信頼を寄せない人間不信の子は1週間とか1ヶ月単位でも慣れてもらえなくて、日々手探り状態です。
あまり気にかけ過ぎず、たまに話しかけてみたり、頭を撫でてみたり。
おもちゃ遊びが好きな子とは、一緒に遊んで距離を縮めてみたり。
でも犬って1日の半分以上を寝て過ごすんですって。
飼い主見かけたらロケットのように突っ込んできて、遊ぼう!遊ぼう!って1日はしゃいでるのかと思ってた←
…実家で飼ってた中型犬がそんな感じだったから。
トイは、確かにご飯と散歩と私たちがバタバタしている時間以外は寝ています。
なので寝ている時は起こさずに、そっとしておいてあげるのも大事です。
ご飯をあげるときに気をつけていること
トライアルで我が家に来た頃は、腹骨がちょっと浮き出てる感じの痩せマッチョでした(意外と筋肉質のトイ)
なので担当さんから「しばらく1日3回ご飯あげましょう」となり、1日にあげる分量を3等分にしてあげていました。
知らない家に来て、信頼していた飼い主もいなくて…ごはん食べない、なんてことはよくありました。
ご飯を食べさせるために最初のうちは、ケージに布を掛けて安心して食べられる環境を作り、徐々に布をはずしていくという対策をしていました。
環境に慣れて食べるようになってきた頃には、ごはんも食べる事が増えてきて1日2回になりました。
食べる様になってきたら、あげたタイミング(1時間程度)で食べなかったらご飯は終わりというルールを決めてたりもしました(トライアル最後の頃)。
だらだら食べさせるのも、あまりよろしくないので…。
ただし、朝夕のごはんを綺麗に完食したら、ご褒美として大好きなほねっこ、もしくは鶏のささみが出てきます✨
ご褒美があると頑張るみたい☺️
散歩するときに気をつけていること
一番は車が横を通るとき、交差点を渡るときに飛び出さないこと。
犬も予測不能な動きをしますから、車の気配があったら道端に寄せて待てをすることを覚えさせました。
そのせいか、トライアル2〜3週間くらいの頃には車の音がすると道端に寄って止まり、こっちを向いてドヤ顔をするようになりました(笑)
交差点ではその都度「待てだよー」と声がけするようにしてますが、自分で待って左右確認する素振りもするようになりました。
…うちの子、良い子すぎない?
待てができたら「良い子だねー」って褒めます。
メッチャ尻尾振ってます。
…うちの子、可愛すぎない?☺️
現在のトイ
後ろで寝てます。
あんなに超超超ビビリで、ケージに引きこもっていたトイですが…我が家に来て半年経った頃から家の中を自由に行き来するようになりました。
ちなみに夜寝る時は、私たちと一緒に寝室で寝ています。(布団は別)
2021年に入ってからは、朝から夕飯終わるまで付かず離れずに絶妙な距離でくっついてきて、私が書斎で仕事中は写真のように後ろで寝ています。
たまに動画や音楽を流すとため息つかれます😂
おわりに
面倒くさがりの私ですが、全く面倒と感じず家族探しからトライアル、そして今に至っています。
むしろ毎日、トイの成長する姿を見る事ができて嬉しいし、楽しいです。
ただ、厳しいことを言えば今のコロナ禍含め、自分が失業してしまった場合、収入が無くなってしまった場合に、将来迎えるであろう子と一緒に居続けられるかを考えてください。
ご飯だけではなく、狂犬病(だけじゃないよ!)の注射だったり体調がよろしくなければ病院にもいかなければなりません。
その子は家族なんです。
それだけは決して忘れないでください。
そんなことを言ってみたりするけど、一番は「犬、可愛い」「猫、可愛い」です。
でもうちのトイが一番可愛いです☺️←親バカ
ブログでは、たまにトイの成長記録を残していきますのでまた覗きにきてくれると嬉しいです。